SIMPSONの歴史
「SIMPSON(シンプソン)」は、1959年に創業されたレーシングアクセサリーメーカーです。
もともとはNASCAR(ナスカー:National Association for Stock Car Auto Racing)という全米自動車競争協会に供給するための製品を作る、という事業目的で設立をされた会社でした。
その後もSIMPSONはアメリカのモータースポーツの競技団体と提携しつつ、多くの製品を製造してきたのですが、現在も主力商品となっているヘルメットを初めて製造したのは1979年になってからです。
それまでの製造技術をもとに作られたヘルメットは当時の製品水準を大きく上回る高品質のものとなっており、高いデザイン性と安全性から大きなブランド力を持つようになりました。
販売当時より一般的なヘルメットの倍近い価格水準で販売されていたということもあって、アメリカでは「高級アクセサリー」という位置づけで長く営業をしてきています。
過去には「MAD MAX」といったアクション映画でヒーローが使用していたこともあり、日本でもバイクブーム当時にはかなり大規模な人気となりました。
現在でも独創的な新製品が販売されているとともに、ビンテージヘルメットとして当時の雰囲気を残す製品が多く中古市場で出回っています。
SIMPSONの代表的な製品
SIMPSONが製造・販売している主な製品としてはヘルメットの他にジャケットやデイパック、ライディングパンツ、グローブ、プロテクターといったものなどがあります。
バイク初心者がアクセサリーを購入しようとバイク用品店に入ってみると、かなりの商品棚で「SIMPSON」という独特のロゴを目にすることになると思います。
ただ先に知っておいてもらいたいのが、SIMPSONのヘルメットは機能性の点では、日本のヘルメットメーカーであるAraiやSHOEI、OGKといったものと比較して必ずしも飛び抜けて優れているわけではありません。
むしろ全体の重量感があり、かぶったときに視野がやや狭くなってしまうという欠点もあります。
ですのでかなりこだわりがあるわけでないのであれば、初心者が最初に購入するヘルメットとしてはあまりおすすめできません。
とはいえまるで毒ガスマスクのような独特のフォルムはライダーなら多くの人が憧れるものなので、ぜひファッション重視で乗りたいときのために購入をしてみるのをおすすめします。
SIMPSON製品の特長・おすすめポイント
SIMPSONのヘルメットには他社にはない独自の工夫がいくつか見られます。
まず最大の特徴となっているのが「フリーストップ」というシールドシステムです。
こちらはシールド部分の開閉部にギアが装着せず、固定をすることができるようになっているというものです。
これを行うことで風の影響を受けにくく、壊れにくいというメリットがあります。
また、クールマックスインナーという同社ジャケットにも採用されているインナー素材も非常に便利です。